
アイルランド、アメリカ、イギリスの合作映画。
この作品は18世紀の植民地時代の大英帝国が舞台。イギリスの議会制を垣間見る作品でもある。アン女王とその側近をめぐる話である。そこには女性の駆け引きと同性愛がある。
イギリスは新大陸の植民地を巡りフランスと戦争状態にあった。戦費は膨らみ重税を市民に課す。その一方で、宮殿ではそうした戦争の色合いは全く感じられない。アヒル競争、贅を尽くした料理、戦争とは無縁優雅な生活。
王女アンは一説にはブランデーの飲み過ぎで肥満体質であったとされる。別名ブランデー・アンとも言われていたらしい。宮殿内を移動するにも車椅子を使っていた。彼女は6回の死産、6回の流産で、生涯に17回妊娠したが、一人の子も成人しなかった。そこで、17匹の兎を部屋で飼っている。アン王女は孤独で寂しいのだ。これも実話に基づいているからこそ面白いのだ。

エンドロールを観ながら、なんだこの悶々としたこの感覚は。これも映画の醍醐味だ。「作品を観て自分でミステリーを説いてね」と言いたげない作品である。この作品は、
エンドロールを眺めながら、何とも言えないこの切なさと息がつまる感情がこみ上げてきた。
ご存知池井戸潤の映画化です。予告編もかなり流れていたし、
この作品の着想そして展開は凄い。

この映画は、ミステリー小説「ミレニアム」シリーズの第4作を映画化したものらしい。
