『おっさんずラブ』観ました

おっさんずラブEp.1~7(END)まで連続鑑賞。TVドラマ「おっさんずラブ」(制作:テレビ朝日、脚本:徳尾浩司)である。視聴率が高かったらしいが、私は知人から教えてもらうまで見たことも聴いたこともなかった。普段からラジオ派なので、テレビの情報には疎い。せいぜいNHKオンデマンドぐらいである。その知人の進めて見てみた。

 
この「おっさんずラブ」は女性プロデューサーの作品らしい。元々は作者が女子大生の頃に世話になった時に感じた「同性への気持ち」から生まれたのだという。男性の同性愛をコミカルに描くこの作品は、それぞれの登場人物がやることなすこととても滑稽で、笑いが止まらない、だれもがエンタメだと思う作品、そう見えてしまう作品ではあるが、実は奥は深い、そう感じた。
 
果たして「人はどんな時に人を好きなるのか。」「どんな時にこの人と結婚したい」と思うのか。男女の性差とは何なのか。人は知らず知らずに相手を傷つけることもある。そして本来、同性愛者であれば、ひょっとして「私は異常者ではないか」と悩み葛藤するではないだろうか。それがコミカルに描かれているから面白い。
 
「春たん」こと春田創一演ずる田中圭と、その春たんを巡って同性愛の2人が競う。黒澤部長役の吉田鋼太郎と牧役の 林遣都だ。そこに牧に好意を持っている武川役の 眞島秀和が…。
 
脇役が本当に素晴らしい演技。
 
黒沢部長の奥さんの蝶子役の大塚寧々。彼女の行動は滑稽で笑えるが、泣けるシーンが多かった。思わず応援してあげたくなってしまう。なんて深い愛に満ちた人なんだろう。そして、ちずさん役の内田理央も良かった。春たんに対する気持ちがとても愛らしい。好きなのか単なる友達、幼馴染としての思いなのか、自分の気持ちが判らない。自分で自分が判らないことは誰しもあるし、その思いが伝わってとても切なくなる。
 
そんな中でも私が一番共感したのは、牧さんだ。牧さんの春たんに対する思いである。「好き」という気持ちを制約ぜずに自分に素直にぶつける。それでいて、相手を、春たんを思い遣る牧さんにとても共感した。
 
この作品を通じて感じたこと。先日の「こんな夜更けにバナナかよ」でも感じたことではあるが、「好き」となっていけない人は、本来いないはずなのである。
同性だから駄目とか、年上だから駄目とか年下だからもない。既婚未婚もない。健常者も障害者もない。「好き」となる対象には制限を設ける必要はないのだ。ただ、相手にも感情があり、環境もあるので、成立するかどうかは別の話かも知れない。
「一度限りの人生、謙虚に人生を送る姿勢があるならば、謙遜して生きていくには、余りに人生は短か過ぎる」人生100年時代なのだ。生き生きと悔いのない人生を送ろうと思った。★★★☆☆

投稿者プロフィール

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天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。東京都市大学特任教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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