後悔とは過去を振り返りそしてそれを悔いること。過去の失敗を振り返ることは、今にフィードバックするのに必要ではある。問題は、振り返る対象が「やって失敗したこと」ならフィードバックできるが、この名言のように「やらなかった」ことのフィードバックは「やる」としか言いようがないということだ。
「できなかった」というのは、その前にトライ、「やってみた」という事実がある。それすら無い、いわゆる「やらなかった」というのは、フィードバックすらできない。ちょうど受験資格がありながら、当日試験を受験しなかったようなものだ。だから評価のしようがない、つまりフィードバックのしようがないのだ。しかしながら、人生の後悔の殆どが、「あの時、やっておけば良かった」ということがなんと多いことか。
しかし今の時代、人生100年時代である。気づいたら、今からやってみようでも良いと思う。なんてったって、100年生きるのだ。一世紀です。
私の知人に、80後半のおばあちゃんが居る。その人は、女学校に通っていたようではあるが、戦争で学校に行けず英語の勉強ができなかった。今でも英語が勉強したい。その思いから英会話スクールに80過ぎてから通っているのだ。そう考えると、人生に遅いも早いもない。「やりたい」と思った時にやればいいいのだ。
確かに、時間がない、忙しい、できない理由はいくらでもある。それでも、その合間を縫って休みながらでも、たとえ三日坊主でも、数分でも良いのだ。やることが大事だと思う。
そうした例からすると、本当にそれが「やりたい」と思うことなのかどうか?それが問題だし、重要なのだ。
想いが強いのか、幻なのか、素直な自分の気持ちを探す必要がある。つまりは自分との会話である。自分と対峙して、
「お前は、何がしたかったのか」と聞いてみると良いと思う。
「それは本当にしたいことなの?」と、素直に。
心の奥底にしまってあった本当はやりたかったことを探してみる。
「やりたくて、やらなかったこと探し」をしてみるのも良いかと思う。
三日坊主でもいい、兎に角はじめの一歩を踏み出すことが必要だ。
できるまでやるか、やらないかはその次のステージだ。そして、本当にやりたいことであれば、そこで成功している師匠から学べば良い。それが次のステージなのだ。
まさにI did not do that.とI could not do that.
「やらなかったことであり できなかったことではない」というのは、真髄を突いている名言だ。さすがは「しもやん」だと思う。
投稿者プロフィール
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人財育成、技術系社員研修の専門家。東京都市大学特任教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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