シンプルだが魂が震えた「ターコイズの空の下で」

ターコイズの空の下で

オススメ度:★★★★☆(4.0)
理由:ストーリーもおおよそ察しがつく.
それでもこの作品に魅力があるのは,
震える魂と同情ではなく共感だ.
時間の流れは
場所によって感じ方が
違うはずだ.
こうした時間を
もっと多く
感じていたい.
そう思える作品だ.

思わず途中で号泣.涙が溢れた.
大自然を目の前にして,
そして何よりも生命の息吹を
感じた時に泣ける….

いい作品だった.
思わず独り占めしたくなる
ような作品だ.そういう意味では
あまり流行ってほしくない.
人に見せたくない作品.
こっそりと隠れて
泣ける作品だ.
見終えた後に
温かい気持ちになる.

中身は至って単純明快.
そういう意味では
水戸黄門的な
シナリオではあるも,
なぜか惹き込まれる内容.

祖父は戦後の理不尽な強制労働で,
捕虜としてモンゴルで働かされていた.
そうした大先輩の努力のうえに
今の生活があるんだ.

日本でもモンゴルでも
馬泥棒で捕まった
モンゴル人.
そんなモンゴル人と孫.
2人で孫が伯母を
探しに行く.
はじめはモンゴル人に
騙され,
何もかも
剥がされてしまうのかな?
とも思ったが,予想に反していい人
だったので安堵した.

孫は日本でのグ~タラ生活から一転.
祖父の娘,
伯母さんを探しにモンゴルへ.

柳楽優弥の見事な演技,
やっぱり格好いい.

旅の大半は「あ~楽しかった!」
とした思い出になるかも
しれないけど,
そんな旅の中にも
一生の財産になるような
忘れられないこともある,
偶然の出会いが凄い出会いに,
何気ないことが貴重な経験に.

雄大な自然.
どこまでも続く
まっすぐな道路.
放牧の風景.大地.湖.

人はひとりぼっちでは,
何もできない….
そうした極普通の,
当たり前の
「人は一人では無力」
ということを
散々思い知らされる.
生きていくには
助け合っていくしかない.

そして,人の誕生を
目の当たりにして
生きる言うこと
生命の脈動感の
ようなものを感じるのだ.

人は共感に触れ,
魂が揺さぶられることを
自然に求めている
のかもしれない.

それは
スピリチュアルのような
シャーマンの舞や予言.
もそうだが,人の身体の
内なる神秘さに
気づくことがある.

やはり何か…
得体の知れないものの
存在あるのかもしれない.

胡散臭いでは片付かない
何かあるように
思えてならない.

モンゴルとい異国の地で孫は
伯母を探す旅を通じて
◆ピンチに動じないこと.
◆今の状況を冷静に分析すること.
◆執着を捨てること.
◆大自然に感動すること.
◆生命・人を大切にすること.
◆今やるべき最大限のことをすること.
◆そして諦めないこと.
◆偶然とか奇跡とか…神さまに感謝すること

ターコイズとは
12月生まれのトルコ石を
指すこともあるが,
あのような青い空.
「地球をとりまく美しい空」
そして人の絆を意味するという.

大自然の恵み.雨や風,動物の息遣い…

言葉が通じない.
お金が通じない世界.
価値のない世界.
人が困っていたら施す.
そんな単純なこと.
それが昨今では難しい.

いい映画作品は,
心の変化を捉える.
それは単に言葉で
紡ぐのではなく,
感情表現なのだ.

投稿者プロフィール

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天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。東京都市大学特任教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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