SNSで樺沢紫苑先生も『若おかみは小学生!』が「チョー、おもしろかった!!」って、おっしゃった。それ釣られて観てきました。
正直最初は、ウチの娘が小学生の時に愛読していたものなので、小学生向け映画と決めてかかっていた。だから、あまり鑑賞する気にはなりませんでした。
あのキャラクターデサイン、どう見ても小学生向け。少し抵抗があった。
先入観で映画を鑑賞するのは良くない。常にフラットな気持ちで作品に接すると決めているので、思い切って観てきました。
確かに評判だけのことはありました。
原作は、令丈ヒロ子の人気の児童文学シリーズ『若おかみは小学生!』
講談社青い鳥文庫で全20巻の発行を誇っています。
小学6年生の主人公「おっこ」こと、関織子は交通事故で両親を亡くして、祖母の経営する温泉旅館〈春の屋〉に引き取られていった。
その旅館には優しい幽霊がいる。祖母の幼なじみの「ウリ坊」、「おっこ」の同級生の亡くなった姉の「美陽」、土鈴の化身なのか?子鬼の「鈴鬼」。
幽霊も、祖母はじめ板前さん、お手伝いさん等周囲の人達も、とても心が温かい。
そしてまた「春の屋」旅館に訪れるお客さんは、一癖二癖もありそうな人たち。
それでも、その温泉に、そして料理に、その心遣いに、お客さんは癒やされ、打ち解けてゆく。
加えて何よりも「おっこ」が前向き。その勇気や考え方に元気をもらえる。もちろん幽霊にも助けられ、時には意地悪なライバル旅館の同級生にも助けられ、懸命に仕事をしているうちに、成長していく「おっこ」
旅館のおもてなしの心…作法や礼儀、掃除、お買い物…。修行といえば修行。
それを楽しくやっていく「おっこ」
アニメーションについても、料理の描き方、温泉宿の風景描写もいい。実に美しい。綺麗に描かれている。各人物の心の動きの描写は見事である。ただプリキュア的な人物表現はいただけない。特に風景では吹き流し。大自然の大空を悠々泳ぐ鯉のぼりの描き方は良かった。
そして、外に居る動物たち。蜘蛛、蛾をはじめ昆虫、ヤモリやトカゲといった爬虫類。イノシシ等。「御神楽神事」もあり、温泉宿ならではの情景、日本の文化、伝統が感じられる。
ちょっぴりグッ!とくる、そして共感できる映画でした。
投稿者プロフィール
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人財育成、技術系社員研修の専門家。東京都市大学特任教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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