「えちてつ物語」観ました。

えちてつ鉄道えちぜん鉄道開業時からアテンダントとして勤務しているチーフの嶋田郁美がその仕事の様子や営業再開までの道のりを綴ったノンフィクション本『ローカル線ガールズ』その脚本化したのがこの映画です。
主人公は、お笑いタレントの横澤夏子が演ずる山咲いづみ。彼女は東京へ お笑い芸人を目指して奮闘するも、なかなか日の目を見ない、上手くいかない。ある日友人の結婚披披露宴で地元に帰ったことがご縁で「えちぜん鉄道」のアテンダントに。
アテンダントとは、乗車券の販売・回収や観光・接続案内の車内アナウンス、高齢者などの乗降時のサポートを行う女性客室乗務員のこと。
ちなみに、えちぜん鉄道のアテンダントは勝山永平寺線と三国芦原線の昼間帯のみ乗務しているらしい。

一度挫折した人は、本当に人生のやり直し、そのやり直しはできるのか。「やっぱり、頑張れば、諦めなければできる。」そう信じたい。新たな人生はそうしたところからはじまるのだ。

そして、家族との絆。絆とは何なのか。
彼女は実家に居候するも、養女としての複雑な家族の関係。そして職場の同期からは仕事に対する真剣さが足りないと指摘される。働くことに真剣に向かうということ。それはどんな意味があるのか。

えちてつと言えば、やはり…。あの京福電鉄。
半年の間に2度の事故を起こして、運行停止になった電鉄。その後、住民の強い声を受け、「えちぜん鉄道」は復活したのだ。福井市・勝山市などが出資する第三セクター方式の鉄道。
頑張った。えちてつ。

しかしながら、映画の内容は、今ひとつはっきりしない。描かれ方に問題があったのかな。共感する部分が少ないと感じました。結局何が言いたかったのか、家族の絆なのか、仕事の取り組み方なのか。地域のふれあいなのか。
ただ、北陸、福井の景色は美しい。思わず行ってみたいと思わせる映像の数々。アテンダントが乗務している勝山永平寺線と三国芦原線といえば、東尋坊、永平寺、丸岡城、芦原温泉、勝山の恐竜。なんとも言えない時間がゆっくりと流れるような情景がいい。長閑で清々しい。山に囲まれ、寺にある苔生した森の中で、この身を置いてみる。のんびりと、「えちてつ」に乗ってみたくなった。★★☆☆☆

投稿者プロフィール

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天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。東京都市大学特任教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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