「翔んで埼玉」観ました

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まさか、これが映画になろうとは。これは傑作。もう一度みたいと思うほどのナンセンスもの。兎に角面白い。この作品は、脚本がいい。原作をベースに、それを都市伝説としている。そして、現実では、結納の会場に向かう車中。東京都民になることを楽しみにしている埼玉熊谷在住の彼女。両親とともに会場に向かう車中から流れるラジオ。それが埼玉の都市伝説なのだ。

それにしても、あの「パタリロ!」魔夜峰央の漫画とは懐かしい。「翔んで埼玉」である。これはまさにコメディ映画ではなくて、エンタメ。くだら過ぎてそれでいて、奥が深い。バカバカしいけどついつい惹き込まれてしまう。
二階堂ふみとGACKT がまるで、「ベルばら」のアントワネットとオスカルのように見えた。
恐らく二階堂ふみが壇ノ浦百美という東京都民の最高峰、都知事の息子役、男役を演じているからだ。もちろんロミオとジュリエットにも見方によっては見えたりする。

東京都民とその周辺の県民格差。埼玉、千葉、茨木の位置づけも滑稽。そして、埼玉✕千葉、そこに東京と横浜・神奈川が入り乱れる。都民以外は通行手形なしでは都内に入ることもできず、過度に虐げられた生活を余儀なくされているのだ。そこで、通行手形撤廃へと「解放戦線」といったゲリラ部隊が千葉や埼玉県に形成されていく。

人は人と比べて優越感に浸る。劣後して人と比べて優越感に浸るのだ。そして劣等感はさらに強化される。それがこの作品では特定の県民、そして都民も区民の中で格差がある、住んでいる場所に格差があるのだ。
現実の社会でも、そうした住んでいる場所で生まれた場所で差別が少なからずある社会もあると思う。幸いにも、私達の住んでいるに日本には、そのような差別は感じられないけど、世界に目を向けると多少あるかも知れません。
土地の価格が高いとか、学区が良いとか、環境が良いとか、多かれ少なかれある、そうした目に見えない優越感や劣等感。それが良く描かれている。その優劣の元が「くだらなさ」から来ているから余計に笑えるのかも知れません。

それにしても、GACKTがカッコ良すぎる。GACKTの高校生にはちょっと無理があるが、さすが役者。NHK大河ドラマの時の上杉謙信を彷彿とさせる。
滑稽でナンセンスの中にもドラマがある。ロマンチックでもある。
銀魂のような笑いではなくて、「あるある」と言った感覚。真面目な演技の中に笑いがあるそれをクソ真面目にすればするほど、それが滑稽で面白い。まさに映画の醍醐味だ。くだらさなの中に光るものがある。それが映画なのだ。★★★★☆