「プロメア」観ました

画像プロメア

最初の10分程度は、「何コレ?」ドンパチと、うるさいなぁー。そういった感じで、はっきり言って「つまらん」とちょっとひょっとして今回の作品は選択ミスだったなぁ。前評判に引っ張られたのは良くなかったかなぁ。そんな思いでした。ところが、ところが、ところが、だんだん上昇してきます。しかし終わってみれば、本当に良く作られている作品だと感心させられた、そんな作品でした。

題名の「プロメア」から想像すると、やはり「プロメテウス」なのかな。そう感じます。「プロメテウス」といえば、ゼウスによって人類から取り上げれた「火」それを天界から盗んで、再び人類にそれを与えたという人類を助けた神でもある。火は人を救うこともできれば、人を殺傷することもできるまさに「諸刃の剣」でもある。

その「炎」を操るミュータントの「バーニッシュ」。ミュータントの新人類は既存人類からは差別視される。それはそれで無理もないように想う。既存人類も、そのミュータントの発火現象で人口が半分になってしまったのだから。そうした放火に対して怒る既存人類。そこに登場するのが、まるで暴れん坊将軍「め組」の北島サブちゃんのような、近未来にはあり得ない「火消し男」の存在である。

熱血漢であり、その自身の熱い心で炎を消す男「ガロ」。そして、「気持ちを、虐げられた想い、仲間たちの虐待など、憎しみも含めて今の気持ちを燃やし尽さなければ生きていけない」と語るミュータントのリーダー「リオ」。その対象的な二人が互いにぶつかり合いながら、最終的には地球の存亡のために協力していく姿が素晴らしい。

そんな中にあって妹のことを想う姉。そして姉を尊敬する妹。相互愛。高齢者の思考、命に対する想い。そして裏切り。「旦那」と信じきっていた人が本当はトンデモナイ人だったり。これほどのごちゃごちゃした人間関係を、わずか2時間足らずで、しかもアニメで摺り込み、観客を巻き込むという、この作品。本当に感心させられる。

憎んだ相手も殺さない。最近は格闘シーンで何の躊躇もなく殺戮を繰り返すような作品も少なくない中、「命」について、とてつもなく、大きな重さを、とても大事に扱っている作品でした。そして、消防隊の「ガロ」の存在。バカ正直で実直な姿。偶然も必然。すぐにカーっとなる。情熱も人一倍。そんな姿が妙に懐かしく感じるし、時には自分を冷静にすべく氷の街身を寄せるシーン。時には思慮深く自身を律したりして、そして敵味方も訳隔てなく、ステレオタイプでモノを見るわけではなく、自身の気持ちに素直に生きている点に共感できる。これは良かった。★★★★☆

投稿者プロフィール

天雨 徹
天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。名古屋工業大学客員准教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」
ブログでは日々の気づきを中心に書いている。
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