本当に「最強」だった…この映画。「THE UPSIDE/最強のふたり」

最強のふたり1

フィリップは
パラグライダーで墜落して四肢麻痺。
私もパラグライダーで下肢不全麻痺。
だから余計に気持ちがわかるし、
共感もする。

脊髄損傷になると、
一生お付き合いをすることになる疼痛。
フィリップの疼痛のシーン、
とてもリアルだった。

実話というのは、心に突き刺さる。
実際のエピソード、
様々な出来事が起きる。

本作品はフランス映画「最強のふたり」
ハリウッドリメイク版だ。
旧作はAmazon Prime Videoで観ることができる。

感動という点では
やはり前作が良いとう評判がある。

作品は、もちろん脚本によって、
訴える内容も変わってくるからだ。

リメイク版。
秘書役のニコール・キッドマンが美しすぎる。
50代には見えない。

フィリップは全介護が必要な大富豪。
でも、どん底・失望・最低…
金銭的にどんなに恵まれて裕福でも
決して幸福ではないのだ。

最強のふたり2

健康な体、ごく普通の生活。健常者という響き。
障害者にとっては
ごく普通というのに憧れる。
それは決して無いものに憧れるわけではない。
いや、それは失ったものだからだ。
今までこの手にあったものを
失ったからだ。

頚椎損傷のフィリップ。

四肢麻痺で自由が効かなくなったことで、
卑屈になって殻に閉じこもったフィリップ

失望、投げやり
どうにでもなれ…という気持ち。
そうしたフィリップの気持ち。
とても共感できる。

一方、
スラム街出身で無職、
妻と息子にも見放されたデル
前科もある。
そんな無鉄砲なデル。

荒々しいが同情で相手に接しない、
そういう意味では素直。
そんなデルの対応、そんな姿勢に
フィリップは気に入っている。

互いに全く違う二人。
その二人が互いに影響をし合って、
今を楽しむ。
楽しさの幅を深めていくのだ。

人生は取り返しのつくことばかり。

どん底とは本当は、
そこはどん底ではない。

どん底というのは
もっともっと深いんだ。

だから今の場所で、
今、ここで、
できる最高のことをする。

何もしないより、
何かできることを経験し
楽しんだ方がいいのだ。

フィリップはデルに出会い、
その着飾らない、
障害者に同情しない姿勢に、
デルはフィリップに出会い、
感情をさらけ出し、
互いに生きる楽しさを取り戻していく。

素直に恥をさらけ出して生きること。
自由。楽しさ。
年末を締めくくるに良い映画だ。

オススメ度:★★★★☆
理由:人間力溢れるデル、沈着冷静で
プライドが高いフィリップ。互いの友情に最後は泣ける。
深い絆。『大事なのは、可能性に挑戦することだ』

投稿者プロフィール

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天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。東京都市大学特任教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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