憎しみの拳にかわるものはやはり拳なのか『ランボー ラスト・ブラッド』

ランボー

オススメ度:★★☆☆☆(2.8)
理由:ランボー自身の体験からくる悲壮感.
愛する人を傷つけられた憎しみ.そして復讐.
そして極悪非道の敵が
ランボーによって殺されていく.

ヤレヤレーっと思う反面,
怒りをぶつけて惨たらしい敵の最後を
見届けてスッキリ…という感じがどうも
少し違和感が残る.悪くはないが,
良くもないかと.
光と影を巧みに作品の中で
映し出されたらいいなぁ~と感じた.

シルヴェスター・スタローンも70歳.
『ランボーシリーズ』は今回で第5作目
完結編だ.40年という歳月はそれだけで凄い.

脚本,内容はともかく,
何歳になってもカッコいいスタローン.
これまでの内容に比べると,
少し違和感を覚えるけど,
あの歳でやればできるオッサンYDOは凄い.

目には目を!憎しみには憎しみを!
ある意味では,スッキリする.
自分にもそうした気持ちがあるんだと,
あらためて気付かされる.
怒りは全てを台無しにする.
結局は何も残らない,
それでも泣き寝入りもしたくない,
気持ちは共感できてしまう.

愛する人を守るためには,
泣き寝入りはできないし,したくない.
でも目には…も,今ひとつ違う気もする.
悲しみは,憎しみに変わる.
良き思い出は,悪しき顔を創る.
理不尽な世界には,それ相応で対応する…
スッキリするようで,虚しさが残る.
作品内容はわかりやすい.勧善懲悪もの.

それでも
何のために生きるのか?
というほど,
大げさな作品内容ではないけど,
戦いに明け暮れて,
何故か虚しい…空虚というのは寂しすぎる.

辛い.厳しい.わかってくれない…不幸…が
これほど続くと,人生が嫌になる気持ちも判る.

全5作をもう一度見たくなった.

スカッとする反面,復讐というのは,
全てが終わった後の空虚が何とも言えない.

やはり一人ぼっちは寂しい.
憎いという感情は,
こういった作品でランボーの暴れぶりに
爽快感を感じる自身に気づく.

幸福と不幸は隣り合わせ.
暴力は暴力しか産まないにせよ泣き寝入りも嫌だ.
その気持もわかる.破壊尽くしたい気持ち.

まさに暴力の連鎖.
この暴力は正義なんだろうか.

ランボーにとって,
静かなる時間,安らぎの時間,
おそらくアリゾナの牧場での暮らしは
そうしたものだったに違いない.

最愛の娘同然の女性を助けたい….

いくら強くでも幸せにはなれない…
では何をもってすれば,
人は幸せになれるのかな.
国家や制度が守れても,
最小単位の家族も守れないとは,
なんとも悲哀です.

投稿者プロフィール

天雨 徹
天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。名古屋工業大学客員准教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」
ブログでは日々の気づきを中心に書いている。
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