オススメ度:★★★☆☆(3.2)
理由:宗教映画で,
少し胡散臭いところもありますが,
素直に観れば,それなりに楽しめるし,
涙腺も緩みます.
感動を味わいたい人にはオススメ.
捻くれて斜に構えて見る人には
時間の無駄遣いになる可能性が高いかもです.
『赦しのちから』(原題:Overcomer)
原題は乗り越える者.
新約聖書の
「ヨハネの手紙一の第5章第5節」から
取られたものらしいです.
なんとなく,宗教クサイと思いつつ
少し斜に構えて鑑賞.
高校の歴史の教員のジョンは,
高校のバスケのコーチだった.
ジョンの妻も同じ高校の教員.
そんなバスケ部は,州でも1,2を競う
なかなかの優秀なチーム.
そんなチームだったが,ある日,
街に重大ニュースが….
なんと街の優良企業が撤退するという.
その結果工場が閉鎖.生徒が次々と転校し,
ついにバスケ部は廃部に追い込まれる.
バスケのコーチの役を失ったジョンは,
部員1人のクロスカントリー部の
コーチへと就任に….
部員の名はハンナ.彼女は喘息持ち.
ハンディはあるが走ることが取り柄.
しかし,その彼女にはひと癖ある.
心がヘンに曲がっているのだ.
それが…,運命的な出会いにより
心変わりしていく.
人は憎しみを超えて「ゆるす」こと,
「許す」のではなく「赦し」をえるのである.
ジョンの一家は,妻もそして,
子ども達もとても好感の持てる
素晴らしい家族だ.
宗教っぽいな…って,
わかっていながら,ついつい,
この単純なセオリーとどおりの
展開で涙してしまう.
単純とはいいつつ,少し捻りはある.
その捻りが絶妙.
宗教というのは特にキリスト教は,
これまで否定的,
特に「絶対神」だからこそ
受け入れ難いものがある.
しかし,
何かしらの偶然の出来事や
出会いには,
そうした信心も関係するかもしれない.
魂はどこかで繋がっているのかもしれない.
人は経験によって成長する.
智慧は失敗した数に比例する.
後悔するより,
それは自分に与えられた気づきである…
そう考えた方が,前向きになれることには
違いない.
私自身無宗教ではあるものの,
時折作品で登場する「祈り」
この世に存在しない神様や仏様.
あるいは先祖様と「祈り」を通じて
会話することも,
ときには必要なのかもしれません.
足元の仕事で忙しい毎日.
そうした毎日で見失っていたことに
「祈り」を通じて感じることが
できるのではないか,
そんな思いです.
自分探しをしなくても,自分は何者なのか.
それは肩書ではなくて,何者なのかと問われて,
どのように回答するか.
何を基準にこの問に回答するかよって
その答えもおのずと変わってもくるだろう.
中々見応えのある作品です.
人はは誰しもが少なからず,
長い人生の中で過ちを
犯しくいる時がある.
悔いることも必要かもしれないし,
前向きな姿勢で切り替えることも
必要かもしれない.
でも,その前に大事なのは,
宗教的にいうならば,
赦しを受け入れることかもしれません.
受け入れてもらってこそ,
リ・スタートが切れるのかもしれない.
愛や信頼のうえで赦しが生まれる.
短い作品表現の中にあって,まずますの内容だ.
内容も薄々感じてはいたが,
すっかりハマり泣けます.
投稿者プロフィール
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人財育成、技術系社員研修の専門家。東京都市大学特任教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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