まさに夏にピッタリの作品「サマーフィルムにのって」

サマーフィルム1

オススメ度:★★★★☆(4.0)
理由:リアルにアリそうな
学園ドラマ仕立てでありがら,
SFの要素をほんの少し入っている.
がしかし,
突っ込みどころが満載で,
そこを気にすると,
ハテナだらけで愉しめない.
ここはひとつ…
大きな気持ちで鑑賞すれば,
コミカルの中にも,
考えさせられる点が多々
散りばめられていて
深読みできると思う.
本作の真髄に触れられた
ような気がする.
泣いて,時折クスッと笑える
いい作品に出会えた.

突っ込みどころの意味を
聞かずに観られる気持ちの
広さがないと本作は
愉しめないかもしれません.

原作は恐らく漫画?と思ったが,
調べてみるとオリジナルだと言う.
素晴らしい発想で感心した.
ツッコミどころ満載ではあるが,
これは惹き込まれる.

今どきの女子高生に
昭和時代のチャンバラが
好きな人は殆ど稀ではあろうが,
この作品,ちょっと飛びすぎていて,
それでも不覚にも随所に泣ぐんだ.

イマドキに時代劇映画に
夢中な女子高生がいてもそれはそれで
良いのではないか.

未来からやってきた少年,
「時をかける少女」を思い出す.
しかし,あの細田監督の映画ではなく
NHK「タイムトラベラー」だ.
1972年放映の作品.
城達也のナレーション,
浅野真弓,木下清…懐かしい.
本作にも,その印象が刻み込まれて
いるように感じた.
あのラベンダーの香り感じたのだ.

あり得ない設定ではあるものの,
ハリウッド映画ではないので,
派手なアクションも大道具もない.
突っ込みどころを観るのではなく,
それぞれの「憧れ」や「夢」とか
そういうところに
フォーカスを当てれば,
見方も心持ちも変わってくるように思う.

高校の学園祭で映画上映するという.
負け組と勝ち組.
描きたい映画は2手のグループに別れた.
武士の封建時代に生きた若者,
そして他方は,
現代を生きる青春真っ只中の
恋愛中の若者.
オリジナル映画作品に精
を出す2つのグループ.

部費のほとんどを
恋愛キラキラ映画作品に持っていかれて,
やむなくバイトをしながらの
自転車操業の時代劇オタクグループ.
その対称がまるで,
潤沢の制作費と
キャスティングを使った作品と
もう一方は
手弁当で苦心しながらの作品
のようにも見える.

双方相反するように見えて,
実は共通点も多いかもしれない.
どちらが正しくてどちらが
間違っているわけでもない.
双方取り入れてもギクシャク
としない.
イジメや暴力・虐待と言った
問題もない.多少の気に入る,
気に入らないはあるにせよ,
それは陰湿でもなんでもなく,
鑑賞後実にほのぼのと
感じることができる.

主演をつとめたのは,
元「乃木坂46」の伊藤万理華.
彼女の演技が抜群.
まるで少年のような面立ちで,
それでいて少女のような表情もあり,
後半はまるで老師にも似た,
物事に取り組むその奥深さに
感心した.

なんでも未来では,
「映画」はじめを恐らく
動画というものは長くて5秒.
すでにその存在が
無くなっているという.
果たしてそうなのか.
そうした未来は
変えられるのか.

軽い中にも考えさせられるし,
勇気与えてくれる作品.

確かに,
コロナ禍というパンデミックで,
自由に外出もままならず,
イベントも自粛され,
そんな未来をだれが予想していたのか.

高校の学園祭も自粛か
縮小されていることからも,
今あるものがこれからも
ずっと存続するかどうかなど,
わからないことになる.
否定はできないのだ.

軽いノリの作風の中に,
胸打たれる展開も多々有り,
これは,なかなか良かった.

サマーフィルム3
サマーフィルム2

投稿者プロフィール

天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。名古屋工業大学客員准教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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