持って生まれた宿命.自分では変えられないものに向き合う「DAHUFA -守護者と謎の豆人間-」

DAHUFA

オススメ度:★★☆☆☆(2.4)
理由:作画がちょっと古めかしい.
内容が今ひとつ理解できないのも難点.
確かに伝えたいことは解るものの,
それ以上のものをどうしても,
観る側のこちらが求めるだけに,
物足りなさが残ってしまう作品.
社会風刺が辛辣で奥深い.
読解力のない私にはそれを噛み
砕くだけの知識がなかったようで,
序盤でちょっと薄っすら
目を閉じたら,
暫く帰って来れなくなったwww.
それでも訴えているメッセージは
十分に伝わった気がします.

本作は味方によっては
先に述べた描写が過激.
人種差別にも近いメッセージも
あると思う.豆人間を家畜として
処分する酋長らしき人物.
豆人間は言葉も話すし,
決して家畜ではない.
だから人格もあるし,
無差別に殺戮される道理もない.
でも世の中は理不尽の塊.
なんとなく本作が
訴えるものは解る.

ただ,アニメにしては
その作画は今ひとつである.
逆にその欠点が利点にも動く.
あのデフォルメしたアニメ
だからこそ,
本作には良さがあると思う.
あれがもしも実写版だったら,
あのグロさが引き立ち過ぎる.
よっぽど残虐なものに映る
課題作品にもなろう.
そういう意味では,
そうしたメッセージ性が
強い作品になっているとも言える.

生まれた時からの宿命….
「階級社会」においての
主従の関係,
支配する側とされる側.

豆人間は次々と首を
落とされていくのだ.
豆だけにやっぱり
緑の血しぶきが飛ぶ.
次々と豆人間の首が飛ぶ.
そんな豆人間の彼らが
人として生きていくためには,
目や口を描いたものを
顔に貼り付けて,
人に化けて暮らしてくのだ.
そうすることで人格が
暗黙知に認められ,
生きることができる.
それは豆人間としての人格を
否定された世界だ,
それは修羅場でもある.
豆人間達は本来は互いに
尊重して助け合う必要がるのに,
どうしても体制に流され,
自分の本心とは
違ったことを
感じるようになる.
相互の密告制度は
むしろ全体主義を彷彿させる.
でも,そこでしか
生きられない豆人間,
とても悲しい時代だ.
自分では本当に
どうしようもすることが
できない時代なのか?
そうだ
「レジスタンス」
微差な抵抗でも
それは決して
「微差は無力ではない」
のだ.そんな中で
庶民にできることは
限られているかも知れない.
それでも…
微力ではあるが
少しずつ変えていける
かもしれない.

結局,
具体的に作品登場人物は
皇太子と護衛する兵士.
その兵士は何処の誰なのか
謎が多過ぎる.
でも,訴えたいことは
解る気がした.
こうした作品に
出会えたことは
本当に感謝でしかない.

投稿者プロフィール

天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。名古屋工業大学客員准教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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