やはり劇場で観るに限る『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』

007

オススメ度:★★★★☆(3.9)
理由:有名シリーズものの作品は,
対価を支払ってでも
劇場で観る価値は十分ある.
映画作りの資金の投じ方が違う.
確かに内容だ.
必ずしも多額な投資があれば
良い作品ができるとは限らない.
しかし,アクションものはド迫力
が勝負だ.もちろん世界中にある
美しい風景.ロケ地といい,
ド派手なアクションといい,
それだけでも十分楽しめる.
しかし,それ以上に観客は
007に求めてしまう.
期待値が大きいから無理もない.

本作はボンドシリーズの
第25作目.上映時間は
シリーズ最長の2時間44分.
6代目のジェームズ・ボンド役
となったダニエル・クレイグは
5度目のボンドを演じた.
これで最後の出演作品になる.
15年間続けたボンド,
終止符でもある.まだ53歳.
まだまだ,やってほしいと
思っていたが残念だ.

クレイグのボンドは,
歴代のボンドと違い,
ストーリに繋がりがある.
だからこそ,
本作の鑑賞には是非,
前作の「スペクター」を
鑑賞してから劇場に足を
運んだほうが
いいように思う.

前作との関係性が非常に
強いからだ.

マドレーヌとブロフェルドと
ボンドとの人間関係.

人間関係を説明するには
ある程度時間が必要になる.

クレイグのボンドは,
ショーン・コネリーの
ようなサバサバした感覚がなく,
どことなく未練たっぷりで
人間の弱い面が見え隠れする.
逆にそれが人間味のあふれている
ところでもある.

スッキリ爽やかの
昔の007の方が
好みの人も多いかもしれない.

少しネタバレになるが,
本作での「天然痘」ではないが,
今や世界的にコロナ禍.
その新兵器が皮肉にも見える.

確かに上映時間も長いし,
ところどころにチグハグな
内容も多少は気にはなった.
それも007だから許せる.

そんな中でも,
ちょっとだけ気になったのは
欧米人から観た東洋・日本文化の
扱いだ.畳や庭園の雰囲気.
どことなく違う.
まるで東南アジアのようだ.

まあ007は「幕の内弁当」
だからだろう.007言えば,
サラッと着こなすスーツ.
そして,
ぶっ飛んでいるカーアクション,
ガンアクション,
今回も空に海中に加えて,
ロマンス,M16の人事異動などが
本当に「てんこ盛り」状態だ.

コロナ禍で海外に飛ぶことも
難しい今だからこそ,
派手なロケ地で
世界観が完璧に作り込まれていて,
目から刺激をもらえる.
これは劇場向けの作品に違いない.

クレイグ最後の007.
なんとなく想定していた
範囲内のラスト.
そして襲ってくる喪失感.

クレイグボンドに乾杯!!
やはり乾杯はドライマティーニだ.

投稿者プロフィール

天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。名古屋工業大学客員准教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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