これはまさに近未来!「アイの歌声を聴かせて」

AI

オススメ度:★★★★☆(4.2)
理由:一見ミュージカル映画のような描写.
摺り込まれた脚本.近未来のAIを
暗示するかのようなリアルなストーリ展開.
ほぼ完璧なアニメ.これは凄い.

これは泣ける…
まさかこんな展開になっていくとは.
これは良かった.切なさが胸を打つ.
おそらくそれは,
とても丁寧に作られていて精度も高いからだろう.
凄く練り込まれている脚本だ.

アイとはAIであり,女子高生の名前でもある,
謎の転入生芦森詩音(シオン),
彼女の素直さとは,こういうことだったのか.

「今、幸せ?」って,聞く意味.深い.
そういう意味があったとは…
天野悟美(サトミ)の思い.
電子部オクの素崎十真(トウマ).
仲間たちも,いい人ばかりだ

人はいつでも不完全で,
失敗し後悔し,嘆き悲しみ,
時には落ち込んで,心を閉ざすこともある.
青春っていいな.
AIもいずれ自己成長しながら,
自ら考え行動する.
AIはまさに自律分散.
それが確立し,
単に命令を決められた手順で
実行しているわけではない.

自ら考え失敗を繰り返しながら,
模索するAI.人の経験は
AIでも学習によって向上するという,
そんなロボットも,
もう目の前に近づいている.

すでにAIは一部日常に溶け込んでいる.
我が家も「Okay google!」で朝がはじまる.
与えられた命令に対して,実行していく.
その命令に愛(AI)があると魂が震えるのだ.
クラウドにデータをアップする.

本作を観てAIは人を豊かにしてくれるに
違いないと確信した.

DX社会になれば,
場所はどこであろうと
ハンディがない.
一見アンマッチな風景が,
近未来のような気もする.
だから田畑のど真ん中に
高層ビルがあっても,
古民家があっても不思議ではない.

AIの高度化に伴う社会問題に加え,
学園生活での恋愛と葛藤,親子の家族問題,
そして企業競争…さまざまな要素を
織り込んだ本作のストーリがいい.

幸せをいつも見守り続けているのは,
実は身近なところにあった.
気づかないだけ.

言葉にしないと
告白しない限り通じない.
あの幸せの「青い鳥」を思い出す.
それに気づくためには,
経験をしないといけない.
失敗を体験しないとわからない….
その経験が辛くもあり,
後々振り返れば愉しいのだ.

記憶,メモリ,バックアップ.
思い出にいきることは,
一見後ろ向きのようにも見えるが,
忘れていたことを思い出させてくれる.

本作には,ほのぼのとした些細な
失敗はあるが,
重大な失敗は無かったように思える.
でも,それは捉え方かもしれません.
その人によっては重大で
他の人には,
軽いことと感じ取れるように.

ネタバレではありますが,
IDを偽造し,
監視の目を盗んでビルに忍び込む.
スリリングな展開も愉しめます.

投稿者プロフィール

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天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。東京都市大学特任教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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