映画『火口のふたり』ピンク映画(R18)のように見えるが、なぜか、その生き方が素直に共感を抱くことができる作品

火口のふたり

自身の素の姿を垣間見た気もします。内なる声に耳を傾ける…そんな時間が映画鑑賞かも知れません。
倫理社会や道徳の教科書的でないところが人を惹きつけるのだ。
目を覆いたくなるような醜い部分もあからさまに表現した本作品は映画らしい作品だと思う。
おすすめ度:★★★★☆
理由:
特に、理性が邪魔してこれまで思ったとこを抑えてきた人にはオススメな作品です。
生きることとは一体どういうことなのか、動物的本能、性を正面から語った作品でもあり、そうしたタブーと言われる部分にも素直に向かい合える、きっと気持ちが軽くなると思います。
元恋人の想い出のアルバム、誰しも淡いセピア色のシーンがあるものだ。映画の醍醐味なんだと思う。

紛争も遠い国のことではなく、近隣諸国も怪しい雲行きであるし、昨日の九州北部の豪雨、異常気象。想定外の現象が起きる時代。
何が起きてもおかしくないのだ。そして、そうした時代に万一被害にあった人を見た時、「被害者の気持ちに寄り添う」ってことは、口でいうほど容易くはないのだ。

だから、被害者に真に寄り添っているわけではないので、口にはしない。
偽善者にもなりたくないという気持ち。そんな時代だからこそ、好きなことにブレーキを駆けない。
そんな生き方があってもいいのではないか。惰性といえば惰性的。
本能のままと言えば、ビーストのような生き方かも知れない。
世間体とか価値観。倫理観ではなく、「地球最後の日」がすぐその目の前にあった時、一体何をするのか。
ジタバタせずに、「フリーハグ」をする、抱き合おうとすること、ひょっとしたら、裸同士で包容することではなかろうか。

意外にもそんな簡単なことをして最後を迎えるのか。そんな気もする。
作品に挿入されている音楽も昭和チックでいい。
素直な気持ちを抑えて鎧を纏って、イケナイことだと抑えることが果たして良いことかどうか、とてもエロいかもしれあいが、それでも新鮮な作品だと思う。

白石一文の小説「火口のふたり」の映画化がこの作品だ。
作品は元恋人の2人。直子演じる瀧内公美と賢治を演じる柄本佑。
登場人物はほぼこの2人だけなのだ。それでいて情景や感情、さまざまなことが あぶり出される。確かに若い頃…。
食べることとベットシーンだけしか考えていないような、そんなスタイルもあった人も少なくないだろう。
このまま突き進めば、空中分解するような恋愛、いわゆる破滅に向かう愛というものあるのではないか。
強者と弱者の違いとは何なんだろうか。明日は何が起こるかわからないような時代。

Take1

アダルト「天気の子」とも言えるこの作品。少しエグい(エロい)シーンも多いが、それでも、新鮮に感じる。勧善懲悪水戸黄門的な作品でない、正義とか倫理では語り尽くせないのが現実。
ちょっとやんちゃな作品だからこそ、人は魅了されるのかも知れない。
男女の仲に正義は通用しないのかも知れませんね。

TAKE2