泣けた!カルキン君、ホイットニーやマリア・カラスと重なった「ジュディ 虹の彼方に」

ジュディ

オススメ度:★★★★☆(3.8)
理由:伝記映画そのまま、その人の丸っと人生だ。
アル中と薬物中毒で舞台裏はボロボロ。
舞台に立つこと、怖さや苦しさ、
でも拍手喝采を浴びた時の快感。
それが忘れられない。
矛盾の中で生きている。

本人が亡くなる半年前のロンドン
長期公演の日々。
40代後半で亡くなったジュディ・ガーランド。
演じたのはレネー・ゼルウィガー。
全ての歌唱シーンが吹き替えなし。
そりゃアカデミー賞になるはずだ。
ジュディといえば、
「オズの魔法使い」の子役で一躍スターに。
なんだか、
ホームアローンのマコーレー・カルキンといい、
必ずしも幼いころの成功が
大人になっても続くとは限らない。

非凡が時に人を不幸にしていく。

あの映像の中の笑顔を作るために
どれほどの辛いことがあったのか。
それも大人が子どもを食い物にするという構図は
今も昔もかわらなのだろう。

過日観たスキャンダルではないけど、
こうした華やかな舞台裏には
セクハラ、パワハラの世界があった。

それによって人生の歯車が逆に回るってことかな。
死と背中合わせで、最後の輝く姿には
やっぱり泣けた。

子役スターは、
幼いうちから何かにつけ、
周囲から縛られるものなのだろう。
心も壊れやすいんだろうな。

順風満帆に見える人生も、
本当は不幸だったのか。
それとも不幸と思っている人にこそ、
幸福があったのか。
本人にはわからないものなのか。
混乱の中で、なにが正しいのか。
いろいろ考えてしまう。

幼いころに才能に秀でた人は
不幸になっていくのかな。

食事制限
そして興奮剤を飲まされたり、
逆に睡眠薬を飲まされたり。
薬物・アルコール依存と
神経症でステージでも倒れたり、
絶好調だったり…と
情緒不安定な様子がよくわかる。
不眠不休で働かせていくシネマ業界

大人から眠れないなら「はい!睡眠薬」、
緊張するからと、「はい!興奮剤」
薬漬けは子役の頃からだったんだ。

スターになるまでの過程も大変。
そして、
スターで生き続けるのはもっと大変。
そして辛い。

ひょっとしたら
平凡ほど幸せなことはないかも
知れません。

あの公演放棄。
マリア・カラスともダブった。
歌を歌うことが、どれほど過酷なのか。
まさに命がけで歌う。だから観衆を惹きつける。

ホイットニーの伝記作品もそうだったように
ジュディを描いた本作品も同様に
ジュディ・ガーランドの晩年を
何ら美化もされず、
むしろトラブルメイカーぶりが
しっかり描かれていてよかった。

あのブリキの案山子のライオンの…
あの「オズの魔法使い」のドロシーが…
あの名演技の舞台裏には
こんな気持が隠されていたかと思うと、
もう一度観たくなった。

ラストシーンがまた泣かせます。泣けますね。

『誰かに
必要とされているからこそ
人は生きていける。』

一番自分を必要としてほしいと
思ってくれる人

それは恋人だったり、
わが子だったりする。
そんな人から
自分が求めている言葉と
真逆の言葉を
言われてると、落ち込む…。

苦しい状態でも、
歌をステージに立つこと。
迷走のなかにあって
そうした姿を見せざるを得ない環境。

オズの大魔法使いの名台詞
「心というものは、
どれくらい君が愛したか
ではなく、
君がどれくらい人に愛されているか
によって
判断されるのだ」

Wizard of Oz:
“A heart is not judged by how much you love; but by how much you are loved by others.”

そこに生きている意味がある。

投稿者プロフィール

天雨 徹
天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。名古屋工業大学客員准教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」
ブログでは日々の気づきを中心に書いている。
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