映画の醍醐味・脚本が生きる「ジェントルメン」

ジェントルメン

オススメ度:★★★☆☆(3.0)
理由:クスッと笑えるネタが
豊富に取り込まれており,
面白かった.
やられたらやり返すあたりも,
スカッとするし痛快だ.
ギャグもそこそこ面白い.
特に養豚場の豚の場面….
思わず劇場で声を出して
笑ってしまった.

だだ,ちょっと作品内容では,
手垢が着いた感じで
クラッシクの匂いがする作品だ.

マシュー・マコノヒー演ずる
イギリスのマリファナ王
ミッキーは,マイケルと
あだ名で呼ばれている.
そして彼は大麻で
莫大な資産を築いた.

そして綺麗な妻も
経営者として成功している
ようだ.
彼はその美しい妻と
幸せな生活をするため,
業界からの引退を決意する.

また,このドロドロとした
業界に嫌気をさしている.

そんな矢先に,
大麻農場施設の売却を巡り騒動が勃発….

英国貴族は家屋や土地を
維持するだけでも大変.
そんな貧乏貴族から土地を借受け,
地下に大麻農場をつくる.
大麻で富を手にしたミッキーは,
その事業をユダヤの大富豪に
譲ろうとする.

しかし,譲ろうとした矢先に
資産価値が目減りするような
事件が….

果たしてそれを画策した犯人は誰か.
そして誰が企画・誰が仕組んだのか.

義理人情の世界は
どこの国でも同じようなもの.
ただ,さすが英国らしく,
ヤクザもちょっと紳士的かも.
いやそうでもないか.

迫力はイタリアマフィアにくらべると
見劣りするかもしれない.

そして,犯人は容易に想定できてしまう
ところが少し残念なところでもある.
が,まあまあの仕上がりだ.

序盤は誰が大麻王で,
誰がその手下なのか?
中国ギャング?ドライアイって何?…とか,
ユダヤの大富豪,
筋トレのコーチの存在と関係性とか,
人間関係が良くわからない.

中盤には観ているうちに
わかってくる.
優れた脚本は観ているうちに
わかるように創られている.
そこは映画の醍醐味で
素晴らしいところでもある.

私立探偵,編集出版関係者,
中国のギャング,ロシアンマフィア,
ユダヤの大富豪,不良少年チーム,
ワルもここまで集めれば,一流だ.

同じマシューが主演した
「ビーチ・バム まじめに不真面目」
に比べれば,
まだ非現実ではあるものの,
シリアルかもしれない.

本作品の良い点は
何と言っても時間観念というか
脚本が見事.
あのイタリア映画
「おとなの事情」のような時間観念だ.
IF THEN …これぞ映画の醍醐味.
映画らしい脚本.

騙すつもりが騙される.
ポーカーフェイス.表と裏の顔.
徹底的に騙すなら騙すというもの.
騙し合いが繰り広げられ,
仕返しがなされる.
それは観ていて爽快.
犯人はわかったが,
結局ミッキーは,最後はどうなるの?
ということを観客に最後まで
推測させてくれないところがニクい.
最後まで展開が
わからないところが
素晴らしかった.

投稿者プロフィール

天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。名古屋工業大学客員准教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
詳細プロフィールはこちら。