大映4K映画祭,凄い京マチ子の「流転の王妃」
オススメ度:★★★★☆(4.3)
理由:ラストエンペラーと比べても
見劣りしない作品.よく1こんな作品を960年に,
映画ができたものだと思う.監督の田中絹代の想い.
満州国皇帝愛新覚羅溥儀の弟に嫁いだ日本人女性の
半生を描く.これが自伝に基づいた作品だという
のには驚かされる.
ベストセラーとなった愛新覚羅浩(嵯峨浩)の自伝.
当時国策により満州国皇帝・溥儀の実弟・溥傑を
船越英二が演じる.そんな彼と政略結婚をさせられた
女性がモデルとなっている.京マチ子主演の作品.
テレビドラマにもなったようだ.
運命とは言え,相当苦しい半生を生きたに違いない.
歴史に翻弄された竜子.戦後に満州から帰国して
穏やかな生活には,波乱万丈な半生を全く感じさせない.
これはベストセラーになるはずだ.
監督が田中絹代というのも驚き.短い上映時間に
全てを表現できるわけではない.それでも良い作品だ.
時代背景や政治っして社会状況をより詳細に描いたなら,
おそらくあの長編作品「戦争と人間」のような作品に
なってしまう.
「戦争と人間 第一部 運命の序曲」
「戦争と人間 第二部 愛と悲しみの山河」
「戦争と人間」第三部(完結編)」
夢や希望を政略結婚で,翻弄されるも,
その限られた中でも精一杯生きること,
そして諦めないこと,実話だからこそ,一体どんな想いで,
生きてきたのか,それを考えると切ない.やりきれない.
溥儀,浩,溥儀の妻であり皇后,
そして浩と竜子の娘.それぞれの波乱万丈な人生.
それぞれの人生のことも,もっと知りたいとと思う.
それにしても,溥儀の妻皇后役の金田一敦子が,
あまりにも美しく眩しかった.だから一層悲しい.
投稿者プロフィール
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人財育成、技術系社員研修の専門家。東京都市大学特任教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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