まさに異次元の世界への誘い,意識を失った「最後にして最初の人類」

最後にして最初の人類

オススメ度:★☆☆☆☆(0.5)
理由:本作品これを理解するのは
予習がいると思う.
まずは原作か和訳本の読了が必要だ.
そして数多くのSF作家が師と
崇めている映画化作品を
観ることも必要だろう.
そうした中身,真髄を探ることが
いるかもしれません.

モノクロの映像に
アカデミー賞女優
ティルダ・スウィントンの
ナレーション.
語り手の演出が映像と
二分する効果がある.
だとしれば,
これなら字幕は無しの方が
より美しい.
この作品なら日本語吹替の方が
内容が入りやすいような気がします.
是非,日本語吹替を観たい.

多くのSF作家が
影響を受けたという
クラッシクの名作.

本


オラフ・ステープルドン作
1930年『最後にして最初の人類』
(Last and First Men)


これまでSF小説を呼んだことが
なかったというステープルドン.

人類の20億年に渡る未来を描いた作品.
さすがに暗い劇場の中で,
意識を失って別の次元に
飛んで逝ってしまった人は
多いかと.私もそうですが,
まさに宇宙へ
タイムトラベルしたようです.

人類の滅亡した世界の様子を
最初から最後までを
描いているようだではあるが,
そもそも人の姿全く観られない.
無機質な映像.
これでも映画なのだろうか.
具現化せず抽象的で,
これは高尚過ぎて
私のような凡人には理解できない.

原作の内容自体が
かなり密度が濃いらしい.
それを字幕で流れるように
目で追いながら理解するのは
至難の業であろうかと.

未来人=最後の人類
20億年におよぶ人類の歴史.
タイムしケールがさすがに
大き過ぎる.

太陽系に知的生命体が
2つあるという.
会話だらけのこの原作.
まずは,やはり原作からだろう.

人類最後の人類が
現在の私たちへ
進化史を語っているのだろう.
人間離れした構想だと思う.
だからこそ,
深読みしたければ,
あるいは眠くならないためには
原作を読む必要があるかもしれない.

今後,謎を解くには,
やはり脳科学や量子関係,精神や魂.
これらを如何に数学のように
美しく科学的証明が
なされるかどうか,
かもしれません.

本作を理解すれば,恐らくは
「2001年宇宙の旅」「メッセージ」
再度鑑賞したら,
見方が変わるかもしれない.

夢の存在クリストファー・ノーランの「インセプション」
パラレルワールドの「インターステラー」
時間は不可逆をテーマとした「TENET テネット」
それに,庵野監督のエヴァ

これらの作品の根源に
ある作品には違いない.

残念ながら今回は,
まだその域に
達していないため,
異次元空間に
持って行かれてしまった.

最後にして最初の人類2

投稿者プロフィール

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天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。東京都市大学特任教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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