子ども向けアドベンチャー作品をストレスフリーで観られる「ドクター・ドリトル」

オススメ度:★★☆☆☆☆(2.5)
理由:気楽に観られるが,その分,感情移入は少ない.
子ども向けにちょうど良いアドベンチャー作品.
胸が締め付けられる思いもしなくてすむ.
ちょっと物足りないけど,
ストレスフリーで少なくとも心が休まります.

園児向けには十分満足出来る内容.
逆に小学生には,少し物足りないかと思う.
水戸黄門的な勧善懲悪ハッピーエンドといった作品だけに,
そこには捻りはない.
スーッと入ってくる内容ではあるが,
だからといって共感や感情移入があったわけではない.

動物と話せるドリトル先生.
相変わらず動物でも人間でもその腕は名医.しかも変わり者.
妻を亡くしたことがショックで,世間から,
いや人から遠ざかった日々を過ごす.

そんなドリトル先生を頼って,
イギリス女王の病を直して欲しいと使者が….
どうして今,
ドリトル先生は社会から閉ざされた世界で住んでいるのか?
妻は亡くなったのか?この動物は?あの動物は何者なのか?
などの疑問は,全てオープニングのアニメーションで
理解できるように工夫されている.

ま,ツマラナイ作品では必ずしも無かったけれど,
それほど凄かった!といった作品でも無い.
そして,
アドベンチャー作品にしては
少し中途半端のように思える.
逆転満塁ホームラン的なハラハラ・ドキドキ感は余りありません.
どう考えても,
悪者も仲間たちも助かるとわかってしまうからです(LOL).
作品で気づいたことといえば,動物総動員で冒険をする….
協調.相手への思いやり.命の大切さ.将来の夢.
やりたいことを我慢しない.
個性豊かな動物たち.中でもドクトル先生を支えるオウムは,
母親のような存在だ.
沢山の動物たち,中でもゴリラは「オズの魔法使い」に
登場する弱いライオンと重なる,弱いゴリラ….
「オズの魔法使い」のライオンとは違い,ありのままでいい,
そのままでいい,努力や頑張りには限界がある…
そんなメッセージを聞いた気がする.
どちらも大事であるが,バランスかな.
ここぞという時には必死に頑張る.
上手くいかなかった時には,くよくよせずに,潔く失敗を認める.
そこがひとつのメッセージなのだ.

ストレスフリーだけに
安心感がある反面それが作品にメリハリがなく,
ツマラナイものになっていのかもしれない.

悪役も最後は誰一人死んでいない.
穴に落ちて死んだかと思えたが,
誰一人死んだ人はいないから,
やさしい作品といえば作品だ.

投稿者プロフィール

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天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。東京都市大学特任教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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