その時何を選択するか一瞬一瞬が勝負だ『グリーンランド -地球最後の2日間-』

グリーンランド

オススメ度:★★★★☆(3.8)
理由:刻一刻と近づく破滅の時.
その一瞬一瞬の判断が生死を分ける.
迷っている時間はない.
その一瞬で判断する.それが間違って
いても,臨機応変でその場で最善を
尽くすしかないのだ.

タイトルから想定して,
小松左京の「復活の日」や
ブルース・ウィリスの
「アルマデドン」を
思い出した.
そうしたヒーローものか,
あるは非現実のこうだったらいい的な
ことを頭の中で,
ある程度邪推していた.
しかしその邪推は
見事に良い意味で裏切られた.
地球滅亡の危機を救う
ストーリーでは無かった.
普通の家族の生き延びるための
ストーリーなのだ.

本作では,彗星が地球に接近する.
その破片,ゴミやチリが
地球に落ちるというものだ.
普通は大気圏で燃え尽きる.
しかし落ちてくるのが巨大隕石レベル
となると話は違う.
過去に地球経験したと
いわれる恐竜が死滅するほどの
巨大隕石の衝突.

本作品の面白いのは,ただ単に人々が
パニックに怯える姿だけではなく,
実は政府はemergency対応として
予め人類補完計画を進めていたのだ.
そこで選ばれた人だけグリーンランドにある
地下シェルターに移動できるという.
では選ばれる理由とは何か?
それは今後人類が存続するに必要に
値する人物かどうか.
だから医者や弁護士,技術者,
学識経験者,様々な人が選択される.
では選ばれなかった人々は
そのまま黙っているか?
当然このまま死を静かに
待つことはしないだろう.
デマや暴動の中でどう判断していくか.
コロナ禍のマスクや
トイレットペーパー不足など,
そこには他人事ではない
リアリティさがある
だから人の嫌な部分が見えてくる.

選ばれた人間と選ばれなかった人間,
ただ,選ばれなかった人間が
必ずしも悪人ではない.
生き残るために何ができるか
考えて行動してるだけかもしれない.
人に成り代わり自分がなる.
自分が生き残りたい.
醜い人間の姿.
それが見せつけられる.

本当にこのような事態が
発生すると,どのような対応を
人はするのか.自分なら
どのように対応するか.
考えさせられる作品だ.

ジェラルド・バトラー演じる
主人公,彼なら何とか地球を
救ってくれる気がしていたが
違っていた.
彼は単なる一般の民間人.
特に何かに長けているわけではない.

義父の生き方に感動.
義父は老い先短いと
言えども少しは生き延びたい
気持ちはある.
義父がカッコいい.
未熟な自分を如何に
成熟した自分に
変えられるか.

息子.
糖尿病という持病を持つ.
持病を持つものは
救済リストから外される.
実にリアルな設定だ.

善と悪、避難搭乗用の
リストバンドが唯一の
生きるためのパスポート.
それを盗む者,
よくないことと
知りながら,彼らも必至だ.
その気持はわかる.
そんな中で,
自分のことも大事だが,
他人のことがもっと大事と,
避難シェルターまでの
道のりを教えてくれる者も居る.
人の良い面と悪い面を
全部見せてくれる良い作品だ.

投稿者プロフィール

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天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。東京都市大学特任教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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