こりゃ凝ってるわ!多元宇宙論に脱帽「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」

スパイダーマン

オススメ度:★★★★☆(4.2)
理由:はっきり言って,
これまでのスパイダーマンには,
確かに面白かったけど,
それほど作品に深みを感じた
わけではありません.
しかし,今作は凄く凝っている.

この手の作品は賛否両論ありそうで,
少しは取ってつけたような
展開も無きにしもあらず…
ではあるが,全体には私には
ニュートラルな視点でも良かった.

最近のマーベルは,
これまでの葛藤や壁を超えて
ハッピーエンド!といった
勧善懲悪の水戸黄門的作品が少なく,
むしろディズニ作品の方が
その傾向が強いように感じる.

今回も全く内容を知らずに鑑賞.
そうか…これは前作の続きなんだ!
とわかる.
映像でMJとネッドを観た時,
ああ,コレか~と納得する.
前作の続きなんだと.

あのピーターが倒したミステリオ.
同時にスパイダーマンの正体が
暴露され前作は終わる.
その後のことからスタートする.

当然平穏な毎日が崩れていく.
そしてもう一つ,
これは過去の作品の悪役が
登場するので,
是非とも前作のスパイダーマンに
関する作品を観てから鑑賞すれば,
なお一層盛り上がること間違いない.
関連するスパイダーマンには
不評だったアメイジング時代の
作品も含め,トビーのスパイダーマンと
現在のトムホのスパイダーマン,
ひととおり鑑賞後に
観たほうが面白いかもしれません.
まさに集大成,既に完結した作品を
伏線にして,さらに回収するという
手の混んだ作品,これは脱帽です.
これまで少し蔑んでいてすみません.

トムホが演じる「スパイダーマン」
涙あり笑いあり.多少の詰め込み
過ぎかもしれません.

「時空の歪み」については,
もう少し丁寧に表現できると
一層面白みが増すような気がした.
前後編で2つの作品にしても
良いような内容.

特にこのマルチバースの世界.
アベンジャースが映画作品で
最初に試みた
この「マルチバース」
まさに観客を鷲掴みする商法と
言うと捻くれた見方も
できなくもない.www

マルチバースとは,
いわゆる多元宇宙論.
Wikiによれば複数の宇宙の
存在を仮定した
理論物理学による論説で,
複数の宇宙の集合のことだ.

ブラックホールに
ハッブル体積,平行宇宙,
インフレーション理論,カオス….
摩訶不思議な世界.

そういう意味で,是非とも
ずば抜けてぶっ飛んでいる
ノーランや庵野監督だったら,
どのように表現するんだろうか.
是非見てみたい.

是非とも,壮大な物語を
構築して欲しいと願う.

ベンおじさんの
“With great power comes great responsibility.”
というのは,やはり孤独になる
ということのかもしれない.
原因は全て自分にある.
起きた事象を収めるのも自分.
得たものを一瞬で捨てるという
その決断力は孤独との戦いでもある.

余りに大きな憎しみから
怒りを露わにしたところで,
アナキン・スカイウォーカーの
ままで居られるか.
あるはダースベーダーに
なるのか.

MCUにお決まりの
エンドロールの後のオマケも
愉しませてくれる.
今後の展開が
ますます気になるところだ.

投稿者プロフィール

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天雨 徹
人財育成、技術系社員研修の専門家。東京都市大学特任教授。博士(工学)。修士(経済学)。専門は「電力システムネットワーク論」著者に「IEC 61850を適用した電力ネットワーク- スマートグリッドを支える変電所自動化システム -」がある.ブログは映画感想を中心に書いている。
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